【葬儀】社会人として知らないと恥ずかしい通夜・告別式のマナー(3) 神道式通夜葬儀のマナー
更新日:2022年10月4日

今回は、社会人として知らないと恥ずかしい、知らなかったでは済まされない、通夜・葬儀の参列マナーの3回目です。
あなたも知らず知らずのうちに犯して恥をかいているかもしれない、弔問や通夜への出席、葬儀の服装マナー、香典などのマナー。今回は、通夜や葬儀のマナーでも最も混乱しがちな宗教によるマナーの違いです。知っているようで、知らない神道の葬儀についてお話しします。
私たちにとって、通夜や葬儀というと仏教式で執り行われることを思い浮かべますが、神道式、キリスト教式も存在します。今回は多くの人にとって馴染みが薄いと思われる神道式の通夜・葬儀に、参列する際に気を付けるべきことをお話しします。
目次
1. 神道式通夜・葬儀の参列のマナー
2. 通夜祭
3. 遷霊祭
4. 葬場祭
5. 玉串奉奠の作法
5-1. 玉串を回す受け取る
5-2. 玉串を回す
5-3. 玉串を持ちかえる
5-4. 忍び手で拍手げる
5-5. 忍び手で拍手 6. 手水の儀
1. 神道式通夜・葬儀の参列のマナー
日本古来の宗教である神道は、私たちの風俗習慣に深く浸透しています。でも、葬儀は仏式とは異なることが多く、戸惑うこともあるかと思います。不安があれば、神社や葬儀社の人にきいてみるのもよいでしょうが、急な時に慌てることがないように、最低限の知識は持っておきたいものです。
仏教と神道の葬儀に対する考え方に大きな違いがあります。仏教では葬儀は故人の冥福を祈って成仏祈願を行うものです。一方、神道では葬儀は故人の魂を家に留めて家の守護神にするため行います。このことで弔いの方法に大きな差異が生じるのです。
神道では、故人を弔う儀式を総称して「神葬祭」といいます。
仏教の通夜にあたるのが「通夜祭」と「遷霊祭」といい、告別式は「葬場祭」と呼ばれます。
2. 通夜祭
通夜祭は神葬祭の1日目に行います。神職が祝詞を読み上げて、参列者は榊の枝に紙垂などを結えた「玉串」を奉奠(ほうてん)します。
※奉奠とは玉串を御霊に捧げることです
3. 遷霊祭
通夜式に続いて行われるのが遷霊祭(せんれいさい)です。遷霊祭とは、神職が故人の魂を遺体から霊璽(れいじ)に移すための儀式です。霊璽は仏教の位牌にあたるものです。「木主(もくしゅ)」ともいいます。
遷霊祭が終わると、仏式の通夜ぶるまいのような宴席を設けます。これは神道では「直会(なおらい)」と呼ばれます。葬場祭は神社で行われることはありません。自宅か斎場に神官を招いて行います。これは神道において死は穢(けが)れたものとされているからです。
4. 葬場祭
葬場祭は仏式の葬儀・告別式にあたるものです。葬場祭は、一般的に以下のような式次第に沿って進められます。ただし、神道は場所によって式の内容が違うこともありますので、あくまでも一般的なものだとお考えください。
斎主入場
会式の辞
斎主修祓(さいしゅしゅばつ) 神官が大麻を使って斎場などを清める儀式
献餞・奉幣 三方にのせた神饌と幣帛を供えます
祭詞奏上 仏式の陰道に近いものです
弔辞拝受・弔電紹介
玉串奉奠
5. 玉串奉奠(たまぐしほうてん)の作法

玉串奉奠(たまぐしほうてん)は神道の儀式で行われる重要な儀礼です。仏式の焼香にあたります。
玉串とは榊(さかき)か常緑の常盤木に紙垂(しで)と呼ばれる白い半紙を四つ折りにしてつけたものです。
玉串奉奠は通夜祭、葬場祭の場だけでなく、結婚式、お宮参り、七五三、地鎮祭でも行われるののなので、作法を知っておくとよいでしょう。
1) 玉串を受け取る
遺族に会釈し、神官に一礼してから玉串を受け取ります。受け取り方には作法があります。右手の掌を下に向けて玉串の根元を持ちます。左手は逆に掌を上に向けて、葉先を捧げるように受けます。
2) 玉串を回す
玉串を目の高さまでおしいただいたあと、故人に向けて一礼。玉串を根元が手前に来るように回します。
3) 玉串を持ちかえる
左手を根元に、右手は刃先の下から添えるように左右の手を持ちかえます。
4) 玉串を捧げる
左手を使って玉串を右回りに180度回転させて根元を祭壇に向けてお供えします。
5) 忍び手で拍手
葬場祭では、遺影を正視し、一歩下がり、二礼したあとに忍び手(しのびて)で二拍手し、一礼してさがります。忍び手とは、音を立てないように打つ、柏手のことです。
6. 手水の儀
斎場の受付や玄関の前には「手水の儀」のための水を入れた桶と柄杓(ひしゃく)、懐紙などが用意されています。

神社を参拝する際に行う手水の作法と同じです。
1. ひしゃくで水を汲み、左手、右手の順に水をかけて洗います。
2. ひしゃくを右手に持ち替えて、左手に水を受けて、その水で口をすすぎます。
3. 再びひしゃくを左手に持ち替えて、ひしゃくを立ててひしゃくの柄の部分を水で清めます。
4. ひしゃくを元に戻し、懐紙で手と口をふきます。
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