【社葬】社葬を行うには|社葬の基礎知識|お別れ会・偲ぶ会形式の社葬から社葬規程まで

更新日:6 日前



社葬は大企業のためだけの葬儀ではありません。企業のイメージアップ、事業継承の発表の場、取引先の不安の払拭、社内の一体感と結束の強化などさまざまなメリットは中小企業こそ活用すべきものです。


今回は一般の社葬、合同葬、お別れ会・偲ぶ会といった社葬の種類。社葬を執り行う上で重要な社葬規程について、詳しく紹介します。


 


目次

1. 社葬とは

2. 社葬と個人葬との違い

 2-1. 喪主と施主

 2-2. 費用負担

3. 社葬の種類・形式

 3-1. 合同葬とは

 3-2. お別れ会・偲ぶ会

 3-3. 「社葬」と「お別れの会・偲ぶ会」のどちらにするか

4. 社葬を選ぶ理由

 4-1. 儀式として

 4-2. 社外への広報として

 4-3. 事業継承の場

 4-4. 社員の帰属意識の涵養という役割

 4-5. 税法上のメリット

 4-6. 社葬で損金算入できないもの

5. 社葬規程

 5-1. 社葬規程とは

 5-2. 社葬規程が必要な理由

6. 社葬規程のサンプル



 


1. 社葬とは


社葬とは、会社の創業者や、社長ほかの役員・経営陣、また会社に多大な貢献した方や、業務中の事故などで亡くなった方のために、法人たる企業が施主となって行う葬儀のことです。


社葬というと、大企業に限られるといった印象があると思いますが、実は中小企業や自営業の方にもおすすめの葬儀形式なのです。


なぜなら、社葬は故人の業績をたたえることはもちろん、企業として社会的価値を外部にアピールする意義があります。社葬で受けた印象は、主催した会社の評価に直結しますから、中小企業にとって社葬を立派に執り行えば、会社の存在意義を高めるということで、大きな意味があるのです。


中小企業・自営業にとって、トップが亡くなることは経営における重大な危機です。そんな中で、後継者として次のトップが中心になって社葬を執り行うことで、つつがなく事業継承が行われることを社内および外部に知らしめれば、社内の人心の引き締め、取引先の会社に対する安心感の醸成に役立つということです。



 


2. 社葬と個人葬との違い


2-1. 喪主と施主


個人葬の場合は遺族の中で主となる人が喪主を務め、葬儀の施主となります。


社葬の場合、喪主は遺族ですが、施主は名目上会社となり、実務は会社の役員などによって構成される葬儀委員または葬儀実行委員などが行います。


2-2. 費用負担


個人葬と社葬の大きな違いは費用負担です。個人葬は葬儀に関わる費用を喪主、親族が負担します。


一方社葬では葬儀に関わる費用の全額または一部を会社が負担します。会社によっては、亡くなった方の役職やその功績に従って、会社で負担する費用とその範囲を社内規程などで定めていることもあります。



 


3. 社葬の種類・形式


社葬には、遺族による密葬が終わった後に日を置いて行われる一般的な意味合いでの「社葬」と、遺族と会社が合同で行う「合同葬」、宗教色や儀式性を抑えた「お別れの会・偲ぶ会」があります。


3-1. 合同葬とは


合同葬は遺族と企業が合同で執り行う葬儀です。葬儀の流れは一般葬と同様、それぞれの地域の慣習にそって、通夜や葬儀・告別式を行うのが一般的です。


中小企業などの同族会社で多く見られ、葬儀費用の負担や葬儀の運営の仕方については、会社と遺族が話し合って決めることが多いようです。


中小企業では故人と親しい友人が仕事上でも深い付き合いであることも多く、密葬と社葬の両方に参列する立場の人が多くいらっしゃいます。合同葬ですと、個人葬と社葬の重複がなく、一度の葬儀にお越しいただくだけでよいので、遺族だけでなく会葬者にとってもメリットもあります。


3-2. お別れ会・偲ぶ会


お別れ会・偲ぶ会は、一般の社葬と比べ、宗教儀式を払拭して、故人の業績を称え告別することを主な目的として開催されるため、あえて名称をかえています。


特に定義があるわけではありませんが、献花の後に会食の場が設けられたり、追悼パネルや映像など演出などの自由度を高めるなどの工夫をします。それによって故人を偲ぶにふさわしいセレモニーを創出することができます。


また、ホテルの宴会場などを会場に参列者を会食でもてなすケースが増えているようです。お別れの会は偲ぶ会と呼ばれることもあります。


3-3. 「社葬」と「お別れの会・偲ぶ会」のどちらにするか


「社葬」と「お別れの会」に大きな違いはありません。会社を挙げて謝意を伝えるために、儀礼を重んじる形式を社葬、故人との告別を重視し、宗教色を弱め、平服で参列しやすい形式をお別れの会と呼ぶことが多いようです。業種や企業イメージと合わせて考えることをおすすめします。



 


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4. 社葬を選ぶ理由


社葬を執り行うにはいくつか理由があります。故人の業績をたたえるだけでなく、企業としての社会的価値をアピールする意義があります。


特に企業のトップの死は社内や取引先に大きな混乱や不安をもたらすことがあります。経営者亡き後も盤石な企業体制が承継されることを、社格にふさわしい社葬を執り行うことによって明らかにできます。また、税法上のメリットもあります。


4-1. 儀式として


社葬が選ばれる目的、理由は一般の葬儀と同様に、故人の死を悼み、遺族の悲しみを慰めることが第一です。


会社の発展に貢献した故人を弔い葬る儀式として、関係する人たちが故人を偲び、功績を称え、感謝の気持ちを伝えるという厳かな「儀式」としての役割が社葬にもあります。


4-2. 社外への広報として


顧客や株主、取引先など、会社に深く関わる方たちに、会社の新体制や今後の方針など「これからの姿」を印象づけ、信頼関係を継続させるための「広報」としての役割が社葬にはあります。


社葬では、社内外に故人の功績を称え、故人の会社に対する想いを引き継いでいく意思をアピールしたり、新体制の紹介の場にしたりすることができるからです。


社葬で受けた印象は、主催した会社の評価に直結しますから、「会社としての品格が感じられる、厳粛で格式あるもの」であることが求められます。


4-3. 事業継承の場


社葬は旧体制と新体制との「事業継承の発表の場」とされることがあります。特に亡くなった経営者にカリスマ性が顕著であった場合などは、社葬の場で経営理念などの継承を強くアピールすることに使われます。


4-4. 社員の帰属意識の涵養という役割


社葬という一大イベントを全社員が一丸となって企画・運営することで、新体制となった会社の一員としての自覚を促し、社員同士の結束を強め、士気を高めるという役割も期待されます。


4-5. 税法上のメリット


会社があえて主体となって社葬を行う大きな理由は、税法上のメリットです。社葬に関わる費用は、福利厚生費として損金算入することができます。


税法上社葬と認められるのは、故人の会社に対する貢献度や亡くなった事由が社会通念上相当と認められる場合です。


4-6. 社葬で損金算入できないもの


費やした社葬費用が社会通念上相当と認められ、負担金額のうち社葬のために通常要すると認められる金額を損金に算入することができるとされています。


ですから、社葬に関わるすべての費用が損金算入されるわけではなく、密葬費用、戒名料や墓石の購入費用など、本来遺族が負担すべき費用などは含まれません。


また、損金算入するためには、社葬で執り行うことを取締役会で決定し、取締役会議事録に残す必要があることを忘れてはいけません。


次に掲げるような費用は、法人の葬式費用として認められません。


1.  香典返しの費用  

2.  墓碑および墓地の購入費並びに墓地の使用料  

3.  初七日費用など法要に要する費用  

4.  医学上または裁判上の特別の処置に要した費用  

5.  遠隔地から葬式に参列するための親族の交通費など



 


5. 社葬規程


5-1. 社葬規程とは


社葬規程とは、会社としてどのような場合に社葬を行うか、どのように執り行うかを明文化したものです。


規程ではまず、対象者として「社業に功労のあった現職または元役員や社員に不幸があったときには社葬を行う」、などの基準を明確にしておかなければなりません。


さらに、費用負担の基準、葬儀委員長を始め、葬儀実行委員などの各担当の選任などについて明記します。


一般的に、葬儀実行委員長は総務部長が選任されることが多く、総務部が主体になって実行されます。


社葬に要する費用は、自宅密葬費、戒名料など、遺族が負担すべき費用を除き、会社が費用をどこまで負担するかなども具体的に記します。


他にも委員会の責務、葬儀の名称、葬儀広告の有無、服装、香典など詳細な規程が決められていることが多いようです。



5-2. 社葬規程が必要な理由


社葬を行うのに、社葬規程は必ずしも必要なく、取締役会の決議で決めることはできます。では、なぜ社葬規程が必要なのでしょうか。


社葬を実施し、その費用を経費計上して税務上損金で処理するためには、取締役会における承認が必要で、それを議事録に残しておく必要があります。議事録を作り、詳細を文章化していくための手引きとして、あらかじめ準備されるのが社葬規程です。


ですから、社葬規程が準備されていれば、取締役会では認証していくだけの作業になり、会議の進行も速やかです。


結果として、社葬規程があれば関係者は規程に則りすぐに葬儀の準備を進められます。

社葬規程がないために、取締役会の決議を待つのに時間がかかれば、社葬実施の時期を逸することになりかねません。


またその都度、取締役会で決めていると、会社の経営状況や経営陣との関係により社葬執行が左右され、社葬の内容に差異生まれて社葬対象者の間に不公平感が生じる可能性あります。


創業社長が高齢となり、将来的に社葬を行うことを考えている、というのであれば、早めに社葬規程を制定しておくべきです。社葬実行のための組織体制や費用の範囲をあらかじめ定めておくと、いざという時落ち着いて対応できます。




会場、日程、葬儀委員長、葬儀社の選定、社葬に向けて決定しておくべきこと、具体的な準備作業、当日の段取り、社葬後の処理などについてはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

【社葬】社葬の準備|当日の流れ|社葬後に行うべきこと|しのぶば



 


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6. 社葬規程のサンプル


社葬規程の雛形を紹介します。参考にしてください。


(目的)

第1条 

この規程は、当社の取締役・元取締役及び社業に功労のあった社員が死亡の際、社葬もしくは遺族との合同葬(以下社葬)をもって遇するものとし、該当する者の社葬を執り行う際の規程を定める。


(適用)

第2条 

社葬の対象となる者は、原則として次の者とする。

(1) 現職の会長・社長・副社長・各取締役

(2) (1)に該当するもので、通算5年以上在職し、退任後3年以内の者

(3) 業務上の事由で死亡した取締役・社員

(4) その他、取締役会が特に認めた場合もこれに従う


(社葬の決定)

第3条 

1. 会社の取締役、元取締役および社員が死亡した場合、社葬を実施するか否を、第2条に基づき取締役会において決定する。

2. 死亡した役員の喪主から社葬を辞退する旨の申出があったときには、できる限り喪主の意向を尊重するものとする。

3. 社葬の日時や場所などの実施要領は、取締役会で決定する。

4. 社葬の開催が決定した場合、3日以内に葬儀委員会を設置する。


(社葬の名称)

第4条 

前条により執行される葬儀を「株式会社○○○○」社葬とする。


(葬儀委員会)

第5条 

1. 社葬の葬儀委員長には社長が就任するものとする。ただし、やむを得ない事情により、社長が葬儀委員長を務められない場合は、取締役会において代わりの者を選任する。

2. 葬儀委員長は取締役及び社員の中から、若干名の葬儀委員を任命することが出来るものとする。

3. 葬儀委員会の事務局は原則として人事部長もしくは人事課長が担当する。事務局長は本規程に従い、社葬の告知から開催までの事務をとり行う。

4. 事務局長は葬儀委員会の世話役を必要に応じて任命する。


(葬儀委員長の責務)

第7条 

社葬(葬儀)に関する一切を統括する。


(葬儀委員の責務)

第8条 

委員長を補佐し、葬儀の円滑な運営を図り、葬儀委員長がなんらかの事故によりその債務を遂行出来ない場合に直ちに代行者を選任する。


(社葬の連絡)

第9条 

1. 社葬を実施することが決定したときは、直ちに社葬の告知および連絡を開始する。

2. 告知および連絡手段は、次の方法で行うものとする。

(1) 新聞公告への掲載

(2) ホームページへの掲載

(3) 電子メール

(4) 電話


(宗教形式)

第10条 

社葬は該当する志望者の宗教に従って行う事を原則とする。ただし、遺族の意向や同意があれば、宗教をかえて実施することができる。


(社員の役割)

第11条 

社員は、社葬の実施において、社葬事務局長と世話役の指揮に従い、社葬の円滑な実施のために務めなければならない。


(社葬費用)

第12条 

1. 2条各号の社葬費用の範囲を次のとおりにする。 

死亡時より社葬終了時までの総費用。ただし、「戒名料」を除く。 

2.合同社葬の場合は、その都度双方協議の上決定する。ただし、負担するのは死亡時より葬儀終了後までの「戒名料」を除く費用で取締役会が認めた範囲の費用。


(香典・供花・供物などの扱い)

第13条

1.本規程による社葬について、香典・供花・供物は遺族の申し出又は、取締役会の決定に準ず。

2.香典は全額喪主又は、遺族に渡すものとする。この場合に於いて、香典返し等は喪主又は遺族が行なうものとする。


(会社からの香典)

第14条 

会社からの香典は、「役員慶弔見舞金規程」「社員慶弔見舞金規程」に従って用意する。


付則 本規程は、令和 〇年 ○月 ○日より実施する。



上記の社内規程はあくまでも一例ですので、実際には貴社の社内規程を事前に確認し、疑問がある場合は、弁護士などの専門家に相談してください



 

会場、日程、葬儀委員長、葬儀社の選定、社葬に向けて決定しておくべきこと、具体的な準備作業、当日の段取り、社葬後の処理などについてはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

【社葬】社葬の準備|当日の流れ|社葬後に行うべきこと|しのぶば


 

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